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歌詞投稿コミュニティ「プチリリ」

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現代謡曲全集48_土蜘蛛

アーティスト:梅若六郎 

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頼光サシ上 こゝに消えかしこに結 ぶ水の泡の。浮世に廻る身にこそあ りけれ。げにや人知れぬ。心は重き 小夜衣の。恨みん方もなき袖を。か たしきわぶる思かな。従者詞「いか に申し上げ候。典薬の頭より御薬を 持ち。胡蝶の参られて候。頼光詞 「此方へ来れと申し候へ。従者詞 「畏つて候。此方に御参り候へ。胡 蝶詞「典薬の頭より御薬を持ちて参 りて候。御心地は何と御入り候ふ ぞ。頼光詞「昨日よりも心地も弱り 身も苦みて。今は期を待つばかりな り。胡蝶カカル上 いや/\それは 苦しからず。病うは苦しき習なが ら。療治によりて癒る事の。例は多 き世の中に。頼光上思ひも捨てず 様々に。地上 色を尽して夜昼の。 /\。境も知らぬよそほひの。時の 移るをも。覚えぬほどの心かな。げ にや心を転ぜずそのまゝに思ひ沈む 身の。胸を苦しむる心となるぞ悲し き。(土蜘蛛)一声シテ上 月清 き。夜半とも見えず雲霧の。かゝれ ば曇る。心かな。詞「いかに頼光。 御心ちは何と御座候ふぞ。頼光詞 「不思議やな誰とも知らぬ僧形の。 深更に及んでわれを訪ふ。その名は いかにおぼつかな。シテ詞「愚の仰 候ふや。悩み給ふも我がせこが。来 べき宵なりさゝがにの。頼光カカル 上 くもの振舞かねてより。知らぬ といふに猶近づく。姿は蜘蛛の如く なるが。シテ詞「かくるや千条の糸 条に。頼光上五体をつゞめ。シテ上 身を苦しむる。地上化生と見るよ りも。/\。枕にありし膝丸を。抜 き開きちやうと切れば。そむくる所 をつゞけざまに。足もためず薙ぎ伏 せつゝ。得たりやおうとのゝしる声 に。形は消えて失せにけり。/\。 僧中入り早鼓独武者詞「御声の高く 聞え候ふ程に馳せ参じて候。何と申 したる御事にて候ふぞ。頼光詞「い しくも早く来たる者かな。近う来り 候へ語つて聞かせ候ふべし。物語 「偖も夜半ばかりの頃かたよ。誰と も知らぬ僧形の来つて我が心ちを問 ふ。何者なるぞと尋ねしに。我がせ こが来べき宵なりさゝがにの。蜘蛛 の振舞かねてしるしもといふ古歌を 連ね。我に千条の糸を繰りかけし


投稿者: misaoozono
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