ログイン  | 新規登録
歌詞投稿コミュニティ「プチリリ」

TOP > 歌詞 > 鉄と胎生
鉄と胎生

アーティスト:貝と蜃気楼  アルバム:七日目の街  作詞:小宵  作曲:貝と蜃気楼  発売年:2022 

  • お気に入り登録




きっとここにはもう価値あるものなんてない。 半ばそう確信しながら、 鉄の臭いがするガラクタの山の中にいる。 陽が落ちるにつれて辺りは赤く、赤く、 それは血の臭いに似て、 まるで怪物の腹の中みたいだ。 食べる人、働く人、買い物をする人、 明日のためにすることは、 今のぼくたちには何の意味もない。 今日限り、 ほんとうの自由を持て余して、 自動人形みたいに、 いつもと同じであることを、 ただ繰り返すのだ。 誰もいなくなった廃工場で、 ようやく見つけた大きな鉄の歯車は、 重くてとても運び出せそうにない。 ぼくたちは茫然と座り込み、 世界の終わりを待っている。 世界がぼくたちのものになるのを待っている。 果てないコンクリート製の愛で 行き止まり 息詰まり 狭い箱 空 赤い 眩んだ正解 どうせ積んだって崩れるのにね ねえ ああ傾いた 灰色の塔を塗り替えた赤で 終わりたい 腐れない ガラクタ 歯車 集めた正体 どうせ喰らったって消えちゃうのにね ねえ ああ渇いてる 今日食べるパンは、 ただこの一瞬の空腹を満たすためにあり、 今日伝える別れの言葉は、 ただこの一瞬の後悔を和らげるためにある。


投稿者: TuneCore Japan
プチリリ再生回数:0





日本語English

利用規約プライバシーポリシー許諾情報運営会社お問い合わせヘルプ
© 2024 SyncPower Corporation


Page
Top