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歌詞投稿コミュニティ「プチリリ」

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主人はミステリにご執心

アーティスト:冬組  アルバム:「MANKAI STAGE『A3!』~WINTER 2020~」MUSIC Collection 

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「彼女は婚約者として 完璧な女性でした」 「素人が出しゃばった 真似をするな!」 「妹は恨みを買うような 娘ではありません」 「まさかこの僕が殺したとでも 言いたいのか?」 「……犯人探しは おやめになりますか?」 「コリウスの花言葉は――」 「志岐さま」 「……」 「志岐さま」 「……」 「志岐さま、庭のシクラメンが 綺麗に咲いております。 シクラメンの花言葉はご存じで?」 「鷺島。何故僕が 無視をしているにも かかわらず話を続ける?」 「無視をしておいで だったんですか?」 「考え事をしていたんだ。 お前に邪魔されたくなかった」 「やはり。ではシクラメンを見に 散歩にでも」 「花言葉などに興味はない。 僕は今重要な……」 「草薙家のご息女も 散歩をしている時間なのですが」 「すぐに出かけよう。 シクラメンが見たい」 「さすが志岐さま。 かしこまりました」 主人と執事 主と従者 僕が主だ ええワタシは執事です こんな言うこと聞かない 執事がいるか 「やれやれ志岐さまは 犬よりも頭がお悪い」 主人はあの娘にご執心 「おや。 この香りはコリウスの花ですね」 「このハンカチはたしか……!」 「おい、あそこに 倒れているのは草薙嬢か? 鷺島、すぐに医者を呼べ!」 「志岐さまお下がりください。 …もう手遅れです」 「何?」 「草薙さまはもう、 亡くなられています」 被害者は草薙家のご令嬢 「なぜ彼女がこんなことに」 「なぜ彼女はこんなところで」 「なぜ彼女はこんな表情で」 死者の声は届かない ならば手がかりから見つける 真実を 「本件を担当する中津啓二です」 「中津啓二……刑事。 名は体を表す」 「あなた達が 第一発見者という事ですね?」 「なんだその物腰は」 「志岐さまおやめください」 「被害者とのご関係は? 面識がおありなんですよね? ただの友人ですか? それとも……」 「失礼だろう。 まさかこの僕が殺したとでも 言いたいのか?」 「まあ、我々が捜査すれば いずれわかることですから」 「アリスも丞も鬱陶しい」 「褒め言葉と受け取っておく」 「丞は演技でやっていて偉い」 「密くん、 それではワタシが演技でなく 鬱陶しいようじゃないか」 「そう言ってる」 「皆木の本はこれだから面白い。 さあどう出る? 紬、東さん」 「鷺島、 すぐに草薙嬢の人間関係を調べろ」 「余計なことに首を突っ込むのは 志岐さまの悪い癖です」 「犯人として僕が 疑われているんだ。 黙ってはいられないだろう」 容疑者は草薙嬢関係者 「なぜ妹がこんなことに」 「なぜ彼女がこんな目に」 「なぜこいつらがここにいる」 犯人はこの中にいる 必ず明かしてみせる 真相を 「草薙嬢の兄君、草薙静馬さまと、 草薙嬢の婚約者、 相馬京一さまです」 「事件の捜査は我々警察がする。 素人が出しゃばった 真似をするな!」 「犯人が見つかれば 君の手柄にすればいい」 「警察の令状もなしにこんな……」 「構いません。妹を殺した犯人を 捕まえるのが最優先です。 京一君、君もそう思うだろ?」 「ええ……もちろんです」 「皆様ご協力 ありがとうございます。 では事件について いくつか質問させてください」 「妹は恨みを買うような 娘ではありません。 賢く気立てもよく 誰からも愛される娘でした」 「彼女は婚約者として 完璧な女性でした。私には もったいないくらいの相手です」 「二人には殺害の動機がない。 君は彼女を失いたくないという 思いがあった。つまり――」 「よし。謎はおおよそ解けた!」 「何?」 加害者と被害者 兄や婚約者 僕はわかった 大丈夫でしょうか ミステリをたくさん 読んでいてよかった 「確かに志岐さまは意外と読書家」 主人はミステリにご執心 「犯人は……中津啓二! アンタだ!」 「なっ…何故私が犯人なんだ!」 「ミステリのセオリーなのだよ。 最も意外な人物が 犯人というのはね」 「やってられない。 とんだ名誉毀損だ。 帰らせてもらう」 「ほら見ろ、 後ろ暗いところがあるのだろう!」 「私も今日はこれで。 彼女を亡くしてから どうも体調が優れなくて」 「志岐さま、中津啓二刑事は 犯人ではありません」 「何だと? お前は犯人が わかっているというのか?」 「さて……」 「刑事さんが犯人とは…… 痛快でした。 あの刑事さん、あまり感じの いい人ではなかったから」 「僕を犯人扱いしたしな。 おあいこさ」 「妹を亡くしてから 久しぶりに笑いました。 ひょんな出会いというものは、 意外なところに 転がっているものですね。 そう思いませんか?」 「そうだな。 君とは仲良くやれそうだ」 「添い寝屋、詩人、記憶喪失。 僕らが同じ演劇をやるなんて。 ひょんな出会いは、意外なところに 転がっているものだね」 「ひょん? 詩興が湧いたよ東さん。 氷上のぬらりひょん、 無表情でイリュージョン……」 「アリス、芝居に集中して」


投稿者: nanase
プチリリ再生回数:36





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